模試後の「空白期間」

5月中旬から6月、そして7月直前まで。

毎年の、経験則で言います。

この時期が、一番ダレる生徒が多い。

特に浪人生です。

現役生は学校があります。
定期テスト、行事、部活、提出物などで、良くも悪くも、強制的に時間が流れていきます。

しかし浪人生は違います。

自由です。
一日がまるまる自由時間です。

自由という言葉は聞こえは良いですが、受験においては、ときに危険です。

朝起きる時間も自由。
昼食の時間も自由。
今日はどこまでやるかも自由。

誰にも怒られません。
(メディカルウイングだと怒られます)

だからこそ、気づかぬうちに、じわじわと崩れ始める。

4月の勢いは、まだあります。

「今年こそ受かる!」

「絶対に医学部へ行く!」

そんな気持ちでスタートしたはずです。

ですが、5月中旬になると少し空気が変わります。

先日、模試が終わりました。
でも、夏はまだ遠い。遠いような気がする。
なんとなく、まだ時間がたっぷりあるような気がする。

だから、危機感も、まだ本格化しない。

どこか気持ちが宙ぶらりん。

気づくと、机の前でぼんやりしている。

問題集を開いていても、気持ちはは別のところにある。

スマホで動画やSNSを見たり、意味もなく部屋の整理をしてみたり、別の問題集の第一章からなぜか新たに始めてみたり。

そして、自分に言い聞かせる。

「まだ夏じゃないし」
「本気は夏から」

この言葉。

毎年、たくさん聞きます。

ですが、ここでひとつ厳しいことを言います。

夏に伸びる人は、5月〜6月を崩していません。

夏に突然変身する人など、ほとんどいないのです。

「まだ若い」時期

受験には、不思議な時期があります。

今がまさにそう。

どこか現実感が薄い。

まだ受験生なのに、気持ちが受験生になりきれていない。

特にこの時期が一番そう。

しかし、少し時間が経つと、時間が早く流れ始める。(ような気がする)。
特に、9月になると、時間の速度が一気に早く感じ始めます。

この時期に盤石にしておかねばならない、基礎の構築が疎かな人ほど、間に合わないと焦り、「効率」に飛びつきがちです。

最短ルート。
裏技。
一気に偏差値アップ。

こういう言葉の誘惑に負ける。
でも、結局戻ってくるのは、基礎です。

英単語。
理科の知識確認。
数学の典型的解法。
地味な復習。

「なんだ、結局これか」

そう思えるようになった人から、少しずつ強くなっていきます。

まだ本気になれない。
まだ実感が湧かない。
ちょっと気持ちがスタート時に比べると落ちてきている。

それ自体は、責めなくて良いと思います。
ただし、放置はダメです。

気持ちは宙ぶらりんでもいい。
やめるぞ、と念じても、なくなるものではない。

でも、手だけは止めない。

ここが大事です。

夏前に差は始まる

この時期の、特に高卒生の方には言っておきたいこと。

それは、「夏は逆転の季節とは限らない」というこです。

夏は、差が見え始める季節です。
この時期の努力が可視化され始め、一気に弾みがつき始める時期です。

その差を仕込むのは、その前。
つまり、5月中旬から6月。

誰も見ていない時期の今現在です。

全国、様々な塾・予備校が告知する「夏は受験の天王山!夏期講習で頑張ろう!」といったポスターや宣伝はまだの時期です。
河合模試も先日終わったばかり。
なんだかイベント感が希薄。

学校のない浪人生は、余計に生活がぼやける。

だからこそ、この「なんでもない時期」にペースを崩すか崩さないかで、差がつくのです。

受かる生徒には共通点があります。

特別な才能ではありません。
派手な勉強法でもありません。

「宙ぶらりんな時期にも、机に向かった」
「宙ぶらりんな時期にも、手を動かし続けた」

これです。

集中できない日もあるでしょう。
ぼんやりする日もあるでしょう。

それはそれで仕方ない。

ただ、ゼロにだけはしない。

少しだけでも、受験との接点を切らさない。

それが、夏以降に効いてきます。

「あれ?今年は意外と戦えるかもしれない」

そう思える人は、だいたいこの時期に崩れていません。

5月中旬から6月。

いちばん宙ぶらりん。

だからこそ、いちばん差がつく時期なのです。

手を止めないでください。