「面接では声を大きく」──そんな指導を聞いたことはありませんか?
実はこのアドバイス、単なる精神論ではなく、受験本番の空気に左右されないための“戦略”でもあります。
会場で隣の受験生が大きな声でハキハキと答えていたら、自分の声が小さく感じ、委縮してしまう…。そんな心理的プレッシャーから身を守る意味もあるのです。

面接で声を大きくする理由

医学部入試の面接では、声の大きさが合否に影響する場合があります。
ある予備校では「声は大きく、お辞儀は自衛隊式、集団ディスカッションでは周囲を制圧する勢いで」と指導しています。
そして実際、そのような指導を受けた受験生が合格している事実もあります。

もし会場で、そんな“軍隊式”の大声受験生と同じ時間帯になったらどうでしょう。
声量に圧倒され、気持ちが萎え、面接官からも「元気がない」と思われる危険性があります。

大学側も慣れている?

このような予備校は毎年一定数の合格者を出しているため、面接官も“大きな声・ビシッとした身のこなし”に見慣れている可能性があります。
もちろん、これは学力が基準点を超えていることが前提ですが、大きな声やハキハキした態度はマイナスにはなりにくいのです。

一方、まったく練習せずに本番に臨むと、待合室で大きな声のやりとりを聞いただけでプレッシャーを感じ、自分の番が来る前からメンタルが崩れることもあります。

声を大きくするメリット

声が大きく、はっきりしていると、自信や熱意を面接官に伝えやすくなります。
さらに、物理的に聞き取りやすくなるため、面接官のストレスを減らし、スムーズなコミュニケーションが可能です。

小さな声でボソボソと話す医師を想像してみてください。患者に安心感は与えられませんよね。
そういう意味でも、声は大きい方が有利です。

軍隊式の功と罪

過度な軍隊式指導は失笑を買うこともありますが、第一印象を良くする効果は否定できません。
面接官は清潔感のある身だしなみ、はっきりした話し方、きちんとしたお辞儀といった「基本」ができている受験生に好印象を持ちます。

ただし、大学が求めているのは「声の大きさ」そのものではなく、その声に込められた意欲や自信です。
威圧的すぎれば、協調性に欠けると判断される危険もあります。

声は目的ではなく手段

大きな声は「目的」ではなく、自分の考えや覚悟を効果的に伝えるための「手段」です。
声量だけでなく、論理的に話す練習、相手の意見を尊重する姿勢も忘れてはいけません。

形式(声・姿勢・お辞儀)と内容(考え・表現力)の両方を磨くことが、合格への近道です。
もちろんメディカルウイングでは、このバランスを踏まえた適切な面接指導を行っています。

練習して臨みましょう

声の大きさは、練習すれば必ず変えられます。
大事なのは、「聞き取ってもらうため」ではなく、「自分の覚悟を届けるため」という意識です。
本番で自分の力を出し切るために、今から少しずつ声を出す練習を始めましょう。
面接室で堂々と話すあなたの姿を、私たちは心から応援しています。