医師を目指す君へ 〜今の努力が未来をつくる〜

日本では少子高齢化が進み、医療現場の負担がますます増していくと予測されています。

2025年には65歳以上の人口が全体の30%を超え、高齢者の増加に対して若年層は減少。医療の需要と供給のバランスが崩れ、病院の減少や医師不足が深刻化する可能性が指摘されています。さらに、コロナ禍のような予想外の危機が再び起こるかもしれません。

こうした状況の中で、医師は最前線に立ち続けることが求められます。医師になりたいという夢を叶えても、あまりの過酷さに心身を病んでしまう人もいるほど、責任の重い仕事です。

しかし、それでも「人の命を救いたい」「誰かの役に立ちたい」と強く願う君は、今まさにその第一歩を踏み出しているのです。

医学部受験の壁と、それを乗り越えた先にあるもの

医学部受験は非常に厳しい戦いです。科目数が多く、求められる学力レベルも高い。模試の結果に一喜一憂し、プレッシャーに押しつぶされそうになることもあるでしょう。

「こんなに勉強しても受かるのだろうか」
「本当に医師になれるのか」

そう思う日もあるかもしれません。

でも忘れないでください。

受験勉強の先には、確実に君の未来が待っています。医学部に入れば、解剖学、生理学、病理学、薬理学など、基礎医学を学びながら、実習では実際の患者さんと向き合うことになります。

「どうすればこの患者さんを助けられるのか」
「今、自分ができる最善の治療は何か」

そんな問いに対して、正解のない答えを探し続けるのが医師の仕事です。

医師の責任とやりがい

医師は日々、人の命に関わる仕事をします。そのため、自分自身が精神的にも肉体的にも強くなければなりません。

ただ「成績が良いから」「収入が良さそうだから」「親や先生に勧められたから」といった理由で医学部を目指すと、受験の大変さはもちろん、医師になった後の厳しさに耐えられなくなるかもしれません。

医師の仕事には、患者さんやその家族のクレーム対応、医療訴訟のリスク、判断ミスによる責任など、さまざまな困難が伴います。どんなに懸命に治療しても、患者さんが亡くなることもあります。その精神的負担は計り知れません。

それでも、「自分は医師になりたい」と覚悟を持っている人は、目の前の受験勉強の辛さなど乗り越えられるはずです。

今できることを確実に

今、皆さんが取り組んでいる数学の難問や英語の長文読解、化学や物理の計算問題も、すべてはその未来に繋がる努力です。

何度間違えても、何度挫折しそうになっても、最後まで諦めずにやり抜いてください。

そして、今の自分に問いかけてみてください。

「自分はなぜ医師を目指すのか」

その答えを胸に、今日も一歩ずつ、確実に前へ進んでいきましょう。
まずは医学部合格! 頑張りましょう!