~合格する受験生がやっているシンプルだけど大事なこと~

基礎学力を身につけた後の「本当の戦い」

受験勉強は、まず基礎を固めるところから始まります。
教科書レベルの基本事項を押さえ、基本問題を一通り解けるようになる。ここまでは、誰もがイメージしやすい勉強の流れでしょう。

しかし、基礎を身につけた後、本当に大事なのはここからです。

それは、自分の「抜け・漏れ」と向き合い、ひとつひとつ塞いでいく作業の繰り返しです。

ここを疎かにすると、いくら新しい問題集や参考書に手を出しても、なかなか得点力は上がりません。

無意味な「やってる感」

とはいえ、「抜け・漏れ」と対峙するのは、正直気持ちのいい作業ではありません。
間違えた問題に再び向き合うのは、ストレスを感じるし、できなかった自分を再確認するようで、イヤな気持ちになることもあるでしょう。

だからこそ、多くの受験生は、
新しい問題集に手を出したり、
新しい参考書を買ったり、
新しい勉強法をSNSや動画で探したり…
などと、次から次へと新しいものに目移りしてしまいがちです。

新しいことに取り組めば、「自分は頑張っている」という安心感も得られますし、何より「やってる感」があります。
けれど、それだけでは本当の学力アップにはなかなかつながらないのです。
厳しいこと言っちゃえば、「受験生っぽい生活」では合格はほど遠いということなのです。

間違えた問題と向き合い続ける

合格する受験生は違います。
彼らは、間違えた問題、苦手な単元、やりたくないことにこそ何度も何度も向き合うのです。

実際、合格した人の参考書や問題集を見せてもらうと、ボロボロになっていることがほとんどです。
同じ問題集を何度も何度も繰り返して、苦手な問題を確実に解けるように仕上げているからです。

「わかってはいるけど、できない」
この差が、合格と不合格を大きく分けるポイントです。
苦手や間違いから目をそらさず、しっかり向き合った人から、確実に受かっていきます。

「基礎固め」をすり抜けてしまう人たち

春になると、予備校や塾でも再び「基礎からやり直す」授業が始まります。
この時期には、誰もが多少の「抜け・漏れ」に気づき、修正しようとします。

ところが、夏以降、応用や過去問演習、傾向と対策といった授業が本格化してくるとどうでしょう?

多くの受験生は、得意な範囲ばかり勉強し、苦手な単元や嫌いな問題からは自然と目を背けてしまいがちです。

そして、苦手克服ではなく、「やってて楽しいこと」「ストレスを感じないこと」「やってる気分を味わえること」ばかりに時間を使ってしまうのです。

また、新しい問題集を買ったり、SNSや動画で「もっと良さそうな勉強法」を探したりすることに時間を取られ、本当にやるべきこと=自分の足元を固める作業から遠ざかってしまう人も少なくありません。

「合格に直結する勉強」を

もちろん、そんな生活をしていれば、「一応、自分は受験生らしいことをやっている」という満足感は得られます。
しかし、得られるのは満足感だけ。学力の伸びには、ほとんどつながらないのです。

受験勉強において大事なのは、「やった気分になること」ではなく、「できることを増やすこと」です。
見たくない自分、苦手な自分に真正面から向き合うこと。
それができた人だけが、最後に笑って合格を手にすることができるのです。

受験勉強の王道

わかっていても、なかなかできない。
でも、だからこそ、それをやった人が勝ちます。

「苦手な問題をスルーしない」
「同じ問題集をボロボロになるまで使い倒す」

地味だけれど、これが受験勉強の王道です。

今すぐに大きな成果は見えないかもしれない。
それでも、一歩ずつ「できる」を増やしていけば、必ず未来は変わります。

焦らず、コツコツと。
あなたの積み重ねが、きっと夢を現実にしてくれます。