得意科目と苦手科目
医学部入試は、総合点で合否が決まります。
だからこそ「得意科目をどこまで伸ばし、苦手科目をどの水準で踏みとどまるか」という戦略が合格を大きく左右します。
得意科目は「点を稼ぐエンジン」
得意科目は、あなたの武器です。おそらく「好き」だからこそ得意になったのだと思います。
伸ばせば伸ばすほど安定した得点源となり、入試本番でも自信を持って答案用紙に向かえる。
医学部受験に限らず、この自らの武器をさらに磨き上げることが王道ともいえる合格戦略です。
「もう十分できる」と思っている科目ほど、意外に伸びしろがあります。トップレベルの答案を書く練習を積むことで、ライバルと差をつけることができることでしょう。
苦手科目に完璧は求めない
一方、苦手科目。ここで大事なのは“完璧主義にならない”ことです。
最初から8割9割を目指すと、まず大半の受験生は心が折れます。
まずは半分、できれば6割。
この水準を確実に守ることが、
合格点に届くための現実的で強力な作戦です。
「半分取るぞ」と思えば気持ちが前向きになりますし、手を付ける時間も自然と増えます。
苦手科目は“触れない時間が長いほど”嫌悪感が増し、さらに遠ざかる悪循環に陥ります。
逆に“時間をかけた分だけ”得点に跳ね返ってくる。ここが勝負の分かれ目です。
配合比率を決めるのは「他者の目」
ただし、この「得意と苦手の学習時間の黄金比」は自分ではなかなか見極めにくいもの。どうしても得意科目に偏ったり、苦手科目を後回しにしたりしがちです。だからこそ、第三者からの冷静なアドバイスが不可欠です。
担任や講師、チューターといった“外からの目”が入ることで、学習時間の配分が修正され、学力は想像以上に伸びていきます。
ラストピースは「配分力」
医学部入試はマラソンではなく、料理のようなもの。
得意科目というメインの食材があっても、苦手科目というスパイスや隠し味が整わなければ、全体として“完成された一皿”にはなりません。
得意科目でしっかり味を決め、苦手科目でバランスを取り、初めて合格という「美味しい一皿」が仕上がるのです。