先日、インターネット上で、ある予備校関係者の方が書かれたと思われる文章を拝見しました。
どうやら、安さと個別指導を売りにしている予備校の方の投稿のようでしたが、内容を読む限り、「学費が高い予備校」や「集団授業」に対して、やや否定的な書き方がされているように感じました。
もちろん、それぞれの教育方針には考え方がありますし、どの方式にも長所があります。
したがって、反論というほど大げさなものではありませんが、予備校を検討されている方にとって参考になるよう、私たちの考えもあわせてお伝えしておきたいと思います。
まず、予備校選びの基準として「料金」を重視するという考え方自体は理解できます。
しかし、「高い=不合理」「集団授業=理解できない」という単純な図式で語ることには、少なからず疑問があります。
料金の高低は単純な善悪の問題ではありません。
教育の世界において価格が異なる理由は、講師の質、教材の開発力、進路指導体制、学習管理の仕組みなど、多くの要素によって決まります。
「高いところは本当にそれに見合うのか」と問うのであれば、それは同時に「安いところは本当に十分な体制が整っているのか」も問われるべきでしょう。
講師の質と価格の根拠について
たとえば当校(メディカルウイング)の場合、個別指導を担当する教員はすべて、河合塾や駿台など大手予備校で指導を行っている現役講師です。
こうした講師陣に授業を依頼するためには、それぞれの能力に見合った報酬を支払う必要があります。当然ながら、人件費は一般的な予備校より大きくなります。
実際に、当校のホームページに掲載されている講師の名前を検索していただければ分かりますが、多くが大手予備校で実績を持つ講師です。
彼らがどこで授業を担当しているかを調べていただければ、「安さ」を売りにした予備校にはほとんど所属していないことにも気づかれるはずです。
理由は単純で、その能力に見合った報酬を支払える環境がなければ、優秀な講師を継続的に確保することは現実的に難しいからです。
また、「安いのであれば大手の集団授業に行けばよい」というような考え方についても、少し気になる点があります。
経済的な事情を抱えているご家庭に対して、「それなら別のところへ」という形で話を進めてしまうのは、やや雑な議論として受け取られかねません。
教育に携わる立場としては、それぞれの家庭事情に寄り添いながら、最適な方法を一緒に考えていく姿勢こそ大切ではないかと考えています。
集団と個別の役割分担について
さらに、「集団授業では理解しているか分からない」という指摘についても、現実の教育を単純化し過ぎているように感じます。
集団授業は、多くの生徒に共通する基礎や重要事項を効率よく整理し、体系的に理解するために非常に有効な方法です。
大学や高校でも集団形式の授業が採用されているのは、それが合理的だからです。
一方で、個別指導が必要な場面があることも、もちろん事実です。
苦手分野の修正や、理解の遅れを補う段階では、個別指導は非常に有効です。
だからこそ当校では、集団授業と個別指導の両方を組み合わせたハイブリッド型の指導を採用しています。
基礎や重要事項は集団授業で体系的に理解し、
そのうえで個別指導によって弱点や理解不足を丁寧に補う。
この二つを適切に組み合わせることで、効率と理解度の両立が可能になります。
集団か個別かのどちらか一方だけにこだわるのではなく、両方の利点を活かすことが、現実的で合理的な学習方法だと私たちは考えています。
また、医療の「集団検診」と「個別診療」を教育に例える表現も見受けられますが、この比較は必ずしも適切とは言えません。
教育には、共通内容を効率的に学ぶ段階と、個別に修正する段階の両方が存在します。
むしろ教育とは、「集団」と「個別」を適切に組み合わせていく営みではないでしょうか。
最終的に重要なのは、「高いか安いか」「個別か集団か」という単純な二択ではありません。
本当に見るべきなのは、
誰が教えているのか
どのような仕組みで理解を支えているのか
そして、その価格の中身が何で構成されているのか
という、極めて基本的な事実です。
予備校を選ぶ際には、表面的な価格や形式だけでなく、その中身をしっかり見て判断していただきたい。
それが、私たちの率直な考えです。